昔は英語がとても苦手で、高校時代は赤点をとったりもしていました。
TOEICの初受験は480点でした。
しかしそこから日本国内で勉強を続け、TOEIC900点を達成。
リスニングセクションでは満点の495点を取れるまでになりました。
そこで今回は、その経験を活かして、
- 英語のリスニングが苦手でどうにかしたい
- 読めば理解できるのだけれども聞いたらわからないのはなぜ?
- リスニング力をアップしたいけど、どのように勉強したら良いか迷っている
- 日本育ちの純日本人のリスニング上達法を知りたい
という人の為に「確実にリスニング力がアップする、効果的な勉強法」を紹介したいと思います。
目次
英語のリスニング力とは具体的には何なのか?
効果的に勉強する為には、まずは「英語のリスニング力とは何なのか?」をしっかりと把握する必要があります。
スポーツでは勝つために、相手についてしっかり学び、作戦を立てます。
勉強でも同じです。
まずは「リスニング力とは何なのか?」について、詳しく知る必要があります。
さっそくブレークダウンしてみることにしましょう。
英語リスニング能力は「リーディング能力」+「聞き取り能力」
英語のリスニング時には、下記の流れで相手の言っている事を理解することになります。
- 英語聞き取り
- 英文として認識する
- 英文から意味を理解する
つまり、この3つのスキルでリスニング力は成り立っています。
後半の「英文として認識する→意味を理解する」というのはリーディング能力と全く同じです。
つまり「リスニングが苦手で聞き取れない」という場合でも、具体的には2パターンあることになります。
パターン2:英語の音は聞き取れているが、意味が理解できていない(リーディング能力に問題あり)
そこで本記事では、まず前半でリスニング時にのみ必要な「聞き取り能力を伸ばす勉強法」を紹介します。
後半で「リーディング力を伸ばす勉強法」を説明したいと思います。
リスニングでしか要求されない「聞き取り能力」をアップする勉強法
まずは、リスニングでしか要求されない「聞き取り能力」の勉強法を紹介します。
上記のような人は、この「聞き取り能力をアップする為の勉強」をすべき、典型的パターンです。
英文を理解する能力は十分。
あとは耳からしっかりと聞き取れるようにすればOKという事です。
この「聞き取り能力」を伸ばすおすすめの勉強法は、下記の4つです。
- ディクテーション
- 音声変化の理解
- シャドーイング
- 発音の勉強
詳しく説明していきます。
ディクテーション学習をする
ディクテーションというのは「聞き取った英語を一字一句そのまま正確に書き取る」という勉強法です。
一字一句漏らさずに書き取る事で「どこが聞き取れていてどこが聞き取れていないのか」を正確に把握する事ができます。
また、正確に聞き取るために何度も何度も集中して聞くことになります。
「聞き取り能力の向上」に非常に効果の高い勉強法でスタディサプリENGLISH(新日常英会話コース) をはじめ、質が高く評判の高い英語学習アプリには必ず採用されている勉強法です。
リスニング学習時は、このディクテーションを中心に勉強すると良いです。
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ディクテーションとは?やり方とその効果
音声変化を勉強する
上記のディクテーション学習に取り組むと分かりますが「テキストに書いてある英文と実際に聞こえる音が違う気がする」と感じる事があります。
どうも、テキストに書いてあるように発音されていない気がする。
腑に落ちない。
自分もそうでした。
しかし実は、ネイティブは無意識に「音声変化のルール」に従って発音を変化させて英語を話しています。
ですので「テキストどおり聞こえない」という感覚は実は正しいです。
テキスト:Do you still keep in touch with him?
例えば「keep in touch」は「キープインタッチ」ではなく実際は「キーピンタッチ」と聞こえます。
これは音声変化の「連結」のルールに従い、このように発音されています。
音声変化には連結以外にも「脱落」「同化」「短縮」「弱形」「変形」のパターンがあります。
このパターンを勉強することは、聞き取り能力向上に非常に効果があります。
音声変化の詳細は下記の記事で説明しています。
知らなかった人は下記の記事を読み、音声変化を勉強しましょう。
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英語の音声変化の総まとめ【音源、イラスト付】
シャドーイング学習をする
シャードーイングというのは「聞き取った英語をそのままそっくり真似して自分も発声する」という勉強法の事です。
上記の動画で行われているのがシャドーイングで「聞いたそばからそっくり真似して発音している」という事がよくわかるでしょう。
シャドーイングできない:聞き取れていない
ということになり、先ほど紹介したディクテーションと同じくリスニング能力の向上に非常に効果があります。
ただし「発声の能力」が要求される為、ディクテーションより難易度は高めです。
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シャドーイングとは?音読とは?効果と概要
発音を勉強する
「自分が発音できる音は聞き取れる」という言葉がありますが、TOEICのリスニングセクション満点の自分の肌感としも、これは結構正しいと感じています。
例えば「Light」と「Right」のような「L」と「R」の発音。
日本人には同じに聞こえますが、実際には別の音です。
これらを実際に自分で正しく発音できる状態というのは、2つの音の違いも正確に理解している状態です。
聞き取りもできて当然です。
英文は単語の羅列なので、1つ1つの単語の発音を詳しく知っていれば、聞き取りも容易になります。
1回も発音について勉強した事がないという人は、発音を勉強すると聞き取り能力がアップする可能性があります。
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英語の発音や発音記号が学べるおすすめ本・サイト・Youtube動画まとめ
聞き取り能力をアップする勉強法まとめ
リスニング力は「聞き取り能力」+「リーディング能力」の2つで成り立っており、ここまではそのうちの「聞き取り能力をアップする勉強法」について解説しました。
まとめておきます。
- ディクテーション:聞き取った英語を一字一句正確に書き取る勉強法。どこが聞き取れていないか正確に把握できる
- 音声変化の理解:英語特有の音の変化のパターンのこと。これを学ぶとテキスト通り発音されない理由がわかる。聞き取り時にも音の変化を意識して聞けるようになる
- シャードーイング:聞き取った英語を真似して発音する勉強法。どこが聞き取れていないか正確に把握できる。発声スキルも必要な為、やや難度は高い
- 発音の理解:文を構成する最小要素である単語レベルでの発音を知る。発音できる音は聞き取れる為、聞き取り能力の向上にも効果がある
「テキストを確認したら意味はわかるんだけど、聞き取る事ができない」というような人は、上記の「聞き取り能力を向上する勉強法」を中心に行うことで、リスニング力をぐんぐん伸ばしていく事ができます。
ぜひ取り組んでみてください。
リーディング能力の向上方法
リスニング能力の構成要素のもう1つの「リーディング能力」はどうやってアップすれば良いの?
最初に説明した通り、リスニング力は「聞き取り能力」+「リーディング能力」です。
読んで分からない英語は聞いても分からないのです。
よって「読んで分からない英文が多すぎる」というような方は、上記の「聞き取り」の勉強に加えて「リーディング能力アップ」の勉強もやらなければなりません。
リーディング力は「文法力」と「語彙力」で成り立っています。
よって、リーディング力を伸ばすには「英文法」と「単語」の勉強をすることになります。
これまで学校でやってきた事でつまらないかもしれませんが、しっかり学んでいきましょう。
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中学英語の文法を基礎からやり直すおすすめ本まとめ
英語リスニング力をアップするおすすめ教材
ここまで効果的なリスニングの勉強法を紹介してきました。
上記の勉強法を取り入れているオススメの教材やアプリを紹介しておきます。
英語リスニング無料学習館
私が運営しているサイトです。
オンライン上でディクテーション学習ができるサイトです。
ログイン不要なので「ディクテーション学習を1回もやった事ないから試してみたい」という人にもオススメ。
短文中心に学びやすくしております。
ぜひ活用してください。
公式サイト英語リスニング無料学習館
ディクトレ
上記の「英語リスニング無料学習館」のアプリ版です。
アプリ化の要望があったので、頑張って作ってみました。
AndroidとiOSがあります。
公式サイトディクトレ
スタディサプリENGLISH
スタディサプリENGLISHはリクルートが提供する英語学習アプリです。
PC・スマホのどちらでも学べます。
上記の2つと違い有料ですが、非常に質が高くおすすめです。
ディクテーションやシャドーイングももちろん取り入れられています。
現在は「新日常英会話コース」「TOEIC対策ベーシックコース」「TOEIC対策パーソナルコーチプラン」「ビジネス英語コース」の4つのコースが提供されています。
各コース、7日間の無料体験があるので気になる方はサクッと試してみるのがオススメです。
※無料期間は申込日を1日目とします。
下記にリンクを貼りますので、ぜひこちらから申し込んでみてください。
新日常英会話
スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)
TOEIC対策ベーシックコース
スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース(ベーシックプラン)
TOEIC対策パーソナルコーチプラン
リクルートのTOEICオンラインコーチ!スタディサプリENGLISH
ビジネス英語コース
スタディサプリEnglish ビジネス英会話
レビュー記事も下記に用意しているので、気になる方は合わせてご覧ください。
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スタディサプリENGLISHビジネス英語を海外実務メーカー社員が評価。効果と評判も。
各コースの違いや選び方について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
-
スタディサプリENGLISHのコースの選び方【ビジネス?TOEIC?新日常英会話?】
英語リスニング勉強法 Q and A
ここまでで、リスニング力というのは「聞き取り能力」と「リーディング能力」に分けられる事を説明し、それぞれの勉強法について紹介しました。
ここからは、Q and A方式でよくある質問に答えてみたいと思います。
リスニングのスピードについていけない場合はどうすれば良いか?
英文テキストを読めば意味は理解できるし、何回も聞けば聞き取りもできる。
でも、スピードについていけなくて、1回で聞き取れないのよね。
この場合はどうしたらよいの?
あやふやな知識をブラッシュアップすればついていけるようになるでしょう
聞き取った英文に含まれる単語の知識があやふやな場合、スピードについていけないという事があります。
「feasibilityってなんだっけなー(3秒後)あ、実現可能性だ」というように、さっと思い出せないような単語は、リーディング時には問題にならないかもしれませんが、リスニング時にはスピードという観点で問題になります。
文法知識も同様で、あやふやだとどうしても処理が遅れます。
このあたりの知識をブラッシュアップしていきつつ、早いスピード英語のリスニング練習を行えば聞き取れるようになってくると思います。
聞き流すリスニング勉強法は有効か?
聞き流す勉強法は、自分が赤ちゃんであれば意味があるかもしれませんが、大人になった今実施しても、ほぼ意味がないと自分の経験から思います。
周りでも聞き流しという方法で出来るようになった人をみたことはありません。
基本的に「聞いて意味がわからない英語を聞き続けても、ただBGM的に雑音を流しているのと同じ」です。
英語を全く聞いた事が無い人が「音に慣れるためにちょっとだけやる」というのなら意味があるかもしれません。
しかし「聞き流し勉強法だけで伸びる」というのは、無いと思います。
ディクテーションなどで、静聴メインでしっかり勉強する必要があると思います。
映画や海外ドラマでリスニングの勉強をするのはおすすめか?
先ほどもお話ししましたが「聞いて意味がわからない英語を聞き続けても、ただBGM的に雑音を流しているのと同じ」です。
映画や海外ドラマでは「手加減なしの英語」が使われます。
多くの日本人にとっては、教材としてのレベルが高すぎます。
現在のレベルより少しレベルの高い程度の、理解可能なインプットをすることが第二言語の習得に重要だと述べています。
第二言語習得論という「第二言語が習得されるのはどのようなメカニズムによるのかを科学的に明らかにする学問」がありますが、そこでも上記のように「理解可能なインプットが大切」だと言われています。
「好きだから、やる気を出すためにちょっとだけ取り組む」というのであれば良いですが、基本的には難易度が高すぎる海外ドラマや映画をメインの教材にするのは避けた方が良いのではないかというのが個人的な意見です。
英語のリスニング勉強法を紹介しました
今回は正統派の英語リスニング勉強法を紹介しました。
紹介した学習方法で勉強すれば、リスニング能力は向上していくと思います。
参考になれば嬉しいです。