ディクテーションというのは「聞き取った音声を、そのまま書き取る」英語学習方法のことです。
英語のリスニング力アップに効果のある勉強法だと言われており、多くの英語学習者や教育者に支持されています。
私自身もとても効果があると思っている人の1人。
TOEIC480→900を達成する過程でも使いましたし、オンラインでディクテーション学習ができるウェブサービス「英語リスニング無料学習館」や、アプリのディクトレまで作ってしまいました。
*制作の経緯は当サイト「英語リスニング無料学習館」についてからどうぞ。
今回はそんな「ディクテーション」というリスニング学習方法について詳しく解説します。
目次
ディクテーションとは?
ディクテーションとは「聞き取った音声を、そのまま書き取る勉強法」のことです。
英語の音源を用意し、聞き取った内容をそのまま書き取っていきます。
英語を聞き流すという勉強法の対極にあるものというイメージです。
実際にやってみるとわかりますが、一字一句聞き取るというのは非常に集中力を使います。
また、どこが聞き取れていないのかというのが明確に分かります。
負荷の高い学習ですので、とても疲れます。
ただ、リスニング力の向上にはとても効果があります。
ディクテーションの具体的なやり方
まず、下記の3つを準備します。
- 英語音声
- 音声テキスト(スクリプト)
- 書き取るもの(紙、鉛筆 もしくは PCのメモ帳など)
- 英語音声を聞いて書き取る
- 答えの英文テキストをチェック
1.英語音声を聞いて書き取る
英語の音声を再生し、書き取ります。
この際、聞き取れなかったところは何回も何回も再生し「これ以上聞き取れない」という所までしっかりと聴きこみます。
例題
2.答えの英文テキストをチェック
「もうこれ以上聞き取れない」という所まで聞き込んだら、答え合わせをし、聞き取れなかった部分を把握します。
英語特有の「音の脱落や連結といった音声変化」が聞き取れなかったのか、それともただ単に単語を知らなかったから聞き取れなかったのか、気づく部分がたくさんあるでしょう。
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英語の音声変化の総まとめ【音源、イラスト付】
*音の脱落や連結って何?と思った方は上記記事もご覧ください
わからない単語や表現がある場合はきちんと調べて理解するようにします。
音が聞き取れなかった場合は、音の連結や脱落に気をつけながら、テキストをみながら再度聞き込みます。
これを繰り返す事で、リスニング力がどんどん伸びていきます。
ディクテーションのメリットとデメリット
メリット
- 書き取る必要がある為、嫌でも集中して聴く事ができる
- 自分がどこを聞き取れていないか、はっきりと分かる
- 英語特有の音の変化をイメージできるようになる
- リスニング力が伸びる
デメリット
- 集中力を要する為、疲れる
- たくさんの文章をこなそうとすると、時間が掛かる
- 何回もリピート再生するのが面倒
- 適当な音源を用意するのが面倒
ディクテーションに利用する英語音声の選び方のポイント
英文テキストの無いものは不可
まず、答え合わせができないと全く意味がないので、英文テキストのない音源はNGです。
これは必ず避けてください。
興味関心・アップしたい能力に沿った教材を選択
TOEICのリスニングスコアを上げたい方は、TOEIC用の音源を。
英会話力をアップしたい人は英会話用の音源を。
目的にあった音源を用意すると良いです。
ただし、何回もリピートして聴き込む必要があるので、英文は短めのものが良いです。
TOEICで言うと、パート1やパート2の音源はディクテーションに最適ですね。
パート3や4は、1問の英文を全部ディクテーションしようとすると、分量がちょっと多いかなという感じですね。
ディクテーションはかなり負荷の高い学習法なので、1問終えた頃にはヘトヘトになっているでしょう。
また、時間的にも細切れ時間にやるには適していないので、できるだけ短い文というのがディクテーション学習を継続的に進めるには重要だと思います。
ディクテーション Q&A
リピートさせるのが手間だけど、どうにかならない?
現在は沢山便利なアプリがでており、ABリピート再生(音声ファイルの任意のA地点とB地点を選択して、その間をループ再生できる機能の事)ができるアプリも沢山あります。
こういうものを使うと、手間なく何回も聴き込む事ができると思います。
そんな方は私の作った英語リスニング無料学習館(ディクトレウェブ版)を使うのも良いと思います。
ディクテーションを用いたリスニング学習を、オンライン・無料で行えるサイトです。
音声トラックを細かく分けたり、ループ再生機能を搭載したりと、ディクテーション学習に最適化した構成となっています。
カテゴリも「短い英会話」「TOEIC(パート1、パート2)」「Youtube(ナチュラルスピードに近づく為難易度高)」「発音の聞き分け(英単語)」など、様々用意しております。
ぜひ日々のリスニング学習に活用していただければ思います。
普段PCは使わないという人の為にアプリ版の「ディクトレ」というのも作りましたので、合わせてご利用いただければと思います。
ディクテーションができる英語学習サービスやサイトはある?
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英語ディクテーション学習ができるサイト・教材・アプリまとめ
ディクテーションのまとめ
最後にまとめです。
- 書き取る必要がある為、嫌でも集中して聴く事ができる
- 自分がどこを聞き取れていないか、はっきりと分かる
- 英語特有の音の変化をイメージできるようになる
- リスニング力が伸びる
- 集中力を要する為、疲れる
- 音声教材は、自分の興味や関心、伸ばしたい能力にあったものを用意
- 音声教材の英文スクリプト(テキスト)は必須
ディクテーションはリスニング力アップには非常に効果があります。
ぜひ日々の英語学習に取り込んでみましょう。